サービスQ&A


土壌汚染対策法で、第4条の調査命令はどのような時に出るの?


3000㎡以上の土地の形質変更を行う場合に、土壌汚染のおそれがあると都道府県知事が認める時は調査命令が出ます。(法第4条3項)
現に、水質汚濁防止法の有害物質使用特定施設を設置する工場、事業場の敷地の場合は、900㎡以上の土地の形質変更を行う時には、必ず調査命令が出ます。

届出義務

 掘削など土地の形質変更を行う場合は、その掘削と盛土の合計面積が3000㎡以上となる場合、形質変更届を都道府県に届出しなければいけません。
 (現に、水質汚濁防止法の有害物質使用特定施設を設置する工場、事業場の敷地の場合は、900㎡以上の形質変更の場合に届出義務があります。)

土壌汚染のおそれがあると都道府県知事が認める時は次の5つのパターンに該当する場合です。

  1. 土壌の特定有害物質による汚染状態が土壌溶出量基準又は土壌含有量基準に適合しないことが明らかである土地
  2. 特定有害物質又は特定有害物質を含む固体若しくは液体が埋められ、飛散し、流出し、又は地下に浸透した土地
  3. 特定有害物質をその施設において製造し、使用し、又は処理する施設に係る工場又は事業場の敷地である土地又は敷地であった土地
  4. 特定有害物質又は特定有害物質を含む固体若しくは液体をその施設において貯蔵し、又は保管する施設に係る工場又は事業場の敷地である土地又は敷地であった土地
  5. ②から④までに掲げる土地と同等程度に土壌の特定有害物質による汚染状態が土壌溶出量基準又は土壌含有量基準に適合しないおそれがある土地



ここで③のケースとは、過去(土壌汚染対策法施行以前)も対象となり、有害物質を使用する工場、事業場が立地していた歴史がある場合などが該当します。

④の場合とは、有害物質を含む内容物について出し入れを行うことが前提となる貯蔵、保管が該当します。ガソリンスタンドや水質汚濁防止法の有害物質貯蔵指定施設の設置がある工場、事業場については、このケースで調査命令の対象となります。
(ガソリンにはベンゼンや鉛の含有があったことが知られています)

また④の場合には、有害物質を含む固体若しくは液体をタンク、ドラム缶その他の容器に入れて屋外にこれを置く方法により行われる貯蔵又は保管は、密閉した状態のままで行われるものでも調査命令の対象となります。

⑤の場合は、形質変更の近傍地で自然汚染や埋立土由来の汚染が明らかになっている場合なども対象となります。


  • ④に該当する例
    有害物質を含む内容物について出し入れを行う貯蔵・保管
  • ④に該当しない例
    屋内で密閉した状態のまま貯蔵・保管



一連工事の取り扱い


第4条の届出について、第Ⅰ期工事、第Ⅱ期工事等、工期が分かれる場合でも、目的が同じであれば、一連の工事とみなして、合計の形質変更面積が3000㎡を超える場合は形質変更届を提出するように求められています。


土壌汚染調査についてはコチラ

土壌汚染対策法で、第3条の調査命令はどのような時に出るの?


水質汚濁防止法の有害物質使用特定施設を廃止する場合は、必ず土壌汚染の調査命令が出されます。(法第3条1項)
また、廃止をする場合ではなく、変更の場合でも、次のような場合は調査命令が必ず出されます。

既に届出されている有害物質の一部の使用を止め、届出されている有害物質が減る場合

例)

  • 【特定施設】
    有害物質としてふっ素とほう素を使用

  • 【特定施設】
    有害物質としてふっ素のみを使用
    (ほう酸の使用を取り止め)


このような場合は、ほう素について土壌汚染調査命令が出ます。



調査命令が出された場合も、工場としての利用が継続するなど、都道府県知事の確認の申請を行った場合は、調査が一時的に猶予されます。(法第3条ただし書きの調査猶予)

なお、調査猶予を受けている土地は、その土地を一部でも含み、900㎡以上の土地の形質変更を行う場合は、 その掘削範囲で必ず調査命令が出されます。(法第3条7項)


土壌汚染調査についてはコチラ

溶接ヒュームの規制にどう対応すればいいの?


今回の改正法は、令和3年4月1日に施行されます。

ただし、令和4年3月31日までの1年間は経過措置として猶予期間が設けられています。この期間に次の準備が望まれます。

  • 金属アーク溶接等作業に係る「作業主任者の選任」の検討

  • 使用する溶接材料や母材について、SDS等の情報収集

  • 屋内作業場での金属アーク溶接等作業に「従事する労働者の把握」

  • 換気設備、呼吸用保護具の確認・整備

  • 屋内作業場が水洗等で掃除できる構造であるかの確認

  • 医療機関に対し、令和3年度以降の金属アーク溶接等作業に係る業務に従事する労働者への健康診断について相談

  • 作業環境測定機関に対し、令和3年度以降に必要となる溶接ヒューム濃度の測定についての相談
    ⇒ 弊社では、溶接ヒューム濃度の測定に対応できるように準備を進めています。


改正法の施行(令和3年4月1日)後、猶予期間(令和3年4月1日~令和4年3月31日)に既存の金属アーク溶接等作業については、「溶接ヒュームの濃度測定」を行い、測定結果に基づく呼吸用保護具の選定などの準備が必要となります。
また、令和4年4月1日以降は、有効な呼吸用保護具の使用及び装着の確認が義務付けられます。
今後の運用管理について、ご不明な点がありましたら、お気軽にご相談ください。

※ リーフレット「金属アーク溶接等作業について 健康障害防止措置が義務付けられます(厚生労働省)」
屋外作業場向け屋内作業場向け

「溶接ヒューム」は人体に有害なの?


溶接ヒュームのばく露による有害性については、含有するマンガンによる神経機能障害が多数報告されています。

また、肺がんのリスクもあることから、国際がん研究機構(IARC)は、2017年に溶接ヒュームをグループ1(ヒトに対する発がん性)に分類しました。
こうした背景により、溶接ヒュームが「特定化学物質(管理第2類物質)」に位置付けられました。


令和元年度 化学物質による労働者の健康障害防止措置に係る検討会 報告書全文、概要の2種類PDFあります。
令和元年度 化学物質による労働者の健康障害防止措置に係る検討会 報告書(概要)
令和元年度 化学物質による労働者の健康障害防止措置に係る検討会 報告書(全文)


改正法の施行(令和3年4月1日)後、猶予期間(令和3年4月1日~令和4年3月31日)に既存の金属アーク溶接等作業については、「溶接ヒュームの濃度測定」を行い、測定結果に基づく呼吸用保護具の選定などの準備が必要となります。
また、令和4年4月1日以降は、有効な呼吸用保護具の使用及び装着の確認が義務付けられます。
今後の運用管理について、ご不明な点がありましたら、お気軽にご相談ください。

※ リーフレット「金属アーク溶接等作業について 健康障害防止措置が義務付けられます(厚生労働省)」
屋外作業場向け屋内作業場向け

「溶接ヒューム」に該当するものは?


金属をアーク溶接する作業、アークを用いた金属の溶断作業やガウジングする作業で発生するヒュームが対象となります。
これらの作業を「金属アーク溶接等作業」と呼びます。

アーク溶接にはTIG(ティグ)溶接やプラズマ溶接などが含まれます。
これらはアークを用いることで金属蒸気が激しく発生するため対象となります。
なお、ガス溶接は金属の酸化による燃焼熱を用いて溶接を行うため、著しい金属蒸気の発生がないため、対象外となります。

また、レーザー溶接についても、アークを用いないため、金属アーク溶接等作業に含まれません。


改正法の施行(令和3年4月1日)後、猶予期間(令和3年4月1日~令和4年3月31日)に既存の金属アーク溶接等作業については、「溶接ヒュームの濃度測定」を行い、測定結果に基づく呼吸用保護具の選定などの準備が必要となります。
また、令和4年4月1日以降は、有効な呼吸用保護具の使用及び装着の確認が義務付けられます。
今後の運用管理について、ご不明な点がありましたら、お気軽にご相談ください。

※ リーフレット「金属アーク溶接等作業について 健康障害防止措置が義務付けられます(厚生労働省)」
屋外作業場向け屋内作業場向け

「金属アーク溶接等作業」について、何を管理するの?


溶接ヒュームばく露防止措置としては、次の事項が示されています。

  1. 全体換気装置による換気の実施またはこれと同等以上の措置を講じること。

  2. 継続して行う屋内作業場について、金属アーク溶接等を新たに採用する、または変更する場合、個人サンプリングにより空気中の溶接ヒューム濃度の測定を行うこと。

  3. 溶接ヒュームの濃度の測定結果に応じて、換気装置の風量の増加等の環境改善措置を行うこと。

  4. 金属アーク溶接等作業に労働者を従事させるときは、作業場所が屋内・屋外に「関わらず、有効な呼吸用保護具を使用させること。
    なお、継続して行う屋内作業場については、溶接ヒューム濃度の測定結果に応じて、有効な呼吸用保護具を使用させること。

  5. 測定結果とその評価した記録については、新たに採用又は変更された方法により金属アーク溶接等作業を行わなくなった日から起算して3年を経過する日まで保存すること。

  6. 粉じんの飛散しない方法によって、毎日1回以上清掃すること。



改正法の施行(令和3年4月1日)後、猶予期間(令和3年4月1日~令和4年3月31日)に既存の金属アーク溶接等作業については、「溶接ヒュームの濃度測定」を行い、測定結果に基づく呼吸用保護具の選定などの準備が必要となります。
また、令和4年4月1日以降は、有効な呼吸用保護具の使用及び装着の確認が義務付けられます。
今後の運用管理について、ご不明な点がありましたら、お気軽にご相談ください。

※ リーフレット「金属アーク溶接等作業について 健康障害防止措置が義務付けられます(厚生労働省)」
屋外作業場向け屋内作業場向け

溶接ヒューム濃度の測定はどのように行うの?


測定の方法

作業者の呼吸域に近いところの空気を捕集します。
溶接面体を使用している場合、その内側に捕集機器を装着します。捕集機器を小型ポンプに繋ぎ、対象作業中の空気を吸引し、溶接ヒュームを捕集します。

測定対象者数

測定対象者数は、ばく露される溶接ヒュームの量がほぼ均一であると見込まれる作業ごとに、2人以上の労働者とします。
なお、対象者が1人の場合、2作業日の測定を行う必要があります。

測定時間

1日の作業時間の中で、金属アーク溶接等作業に従事する全時間となります。
溶接作業の準備や片付け、溶接作業等の合間に行われる研磨作業などは、関連する一連の作業として測定の対象となります。

測定結果の評価値

捕集した溶接ヒューム中のマンガン濃度を測定します。2人以上の測定値のうち、最大濃度を評価値とします。


改正法の施行(令和3年4月1日)後、猶予期間(令和3年4月1日~令和4年3月31日)に既存の金属アーク溶接等作業については、「溶接ヒュームの濃度測定」を行い、測定結果に基づく呼吸用保護具の選定などの準備が必要となります。
また、令和4年4月1日以降は、有効な呼吸用保護具の使用及び装着の確認が義務付けられます。
今後の運用管理について、ご不明な点がありましたら、お気軽にご相談ください。

※ リーフレット「金属アーク溶接等作業について 健康障害防止措置が義務付けられます(厚生労働省)」
屋外作業場向け屋内作業場向け

呼吸用保護具の選定と使用方法は?


呼吸用保護具の選定方法

溶接ヒュームの測定結果より、「要求防護係数」を求め、「指定防護係数」を上回る呼吸用保護具を選定します。

要求防護係数とは、測定された溶接ヒューム中のマンガン濃度を基準値(0.05mg/m3)で除した値を要求防護係数といいます。

PFr = C / 0.05
※ PFr:要求防護係数  C:溶接ヒューム中のマンガン濃度

指定防護係数は、呼吸用保護具の種類に応じて定められた係数で、下表のとおりです。






※「金属アーク溶接等作業を継続して行う屋内作業場に係る溶接ヒュームの濃度の測定の方法等
(令和2年7月31日付 厚生労働省告示第286号)」より抜粋

呼吸用保護具の使用方法

呼吸用保護具が適切に装着されていることを確認する必要があります。
呼吸用保護具を使用する作業者について、1年以内ごとに1回、定期に、作業者の顔面と呼吸用保護具の面体との密着の程度を示す係数(フィットファクタ)を求め、呼吸用保護具の種類に応じた「要求フィットファクタ」を上回っていることを確認します。
フィットファクタは、呼吸用保護具の外側と内側の測定対象物質の濃度比となります。

FF=Cout / Cin
※ FF:フィットファクタ
  Cout:呼吸用保護具の外側の測定対象物質の濃度
  Cin:呼吸用保護具の内側の測定対象物質の濃度

要求フィットファクタは、全面体の呼吸用保護具は500、半面体の呼吸用保護具は100とされています。


改正法の施行(令和3年4月1日)後、猶予期間(令和3年4月1日~令和4年3月31日)に既存の金属アーク溶接等作業については、「溶接ヒュームの濃度測定」を行い、測定結果に基づく呼吸用保護具の選定などの準備が必要となります。
また、令和4年4月1日以降は、有効な呼吸用保護具の使用及び装着の確認が義務付けられます。
今後の運用管理について、ご不明な点がありましたら、お気軽にご相談ください。

※ リーフレット「金属アーク溶接等作業について 健康障害防止措置が義務付けられます(厚生労働省)」
屋外作業場向け屋内作業場向け

溶接棒のSDSにはマンガンが含有されていませんが


マンガンの含有が明示されていない場合でも、実際にはマンガンが含まれ、溶接ヒューム中に一定の比率でマンガンが測定されることがあります。

また、空気中の溶接ヒュームの濃度は、溶接方法や諸条件によって大きく異なるため、実際に測定してみなければ溶接ヒューム中のマンガン濃度を把握することは困難なため、改正法ではマンガンの含有率によって「金属アーク溶接等作業」に該当しないと判断されません。
参考:パブリックコメント結果
「労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令案に関する意見募集について」に対して寄せられたご意見等について(令和2年4月22日,厚生労働省)


改正法の施行(令和3年4月1日)後、猶予期間(令和3年4月1日~令和4年3月31日)に既存の金属アーク溶接等作業については、「溶接ヒュームの濃度測定」を行い、測定結果に基づく呼吸用保護具の選定などの準備が必要となります。
また、令和4年4月1日以降は、有効な呼吸用保護具の使用及び装着の確認が義務付けられます。
今後の運用管理について、ご不明な点がありましたら、お気軽にご相談ください。

※ リーフレット「金属アーク溶接等作業について 健康障害防止措置が義務付けられます(厚生労働省)」
屋外作業場向け屋内作業場向け

特定化学物質障害予防規則としての管理は?


次の作業管理等に関する規定が適用されます。

労働衛生教育(雇い入れ時、作業内容変更時) 安衛則第35条
ぼろ等の処理 特化則第12条の2
不浸透性の床 特化則第21条
特定化学物質作業主任者の選任 特化則第27条
関係者以外の立ち入り禁止措置 特化則第24条
運搬貯蔵時の容器等の使用 特化則第25条
休憩室の設置 特化則第37条
洗浄設備の設置 特化則第38条
飲食等の禁止 特化則第38条の2
有効な保護具の備え付け 特化則第43条、第45条


改正法の施行(令和3年4月1日)後、猶予期間(令和3年4月1日~令和4年3月31日)に既存の金属アーク溶接等作業については、「溶接ヒュームの濃度測定」を行い、測定結果に基づく呼吸用保護具の選定などの準備が必要となります。
また、令和4年4月1日以降は、有効な呼吸用保護具の使用及び装着の確認が義務付けられます。
今後の運用管理について、ご不明な点がありましたら、お気軽にご相談ください。

※ リーフレット「金属アーク溶接等作業について 健康障害防止措置が義務付けられます(厚生労働省)」
屋外作業場向け屋内作業場向け

調査を依頼(実施)したいのだけど調査命令が出てからじゃないと依頼(実施)できないの?


改正前では、土地の形質変更の届出をした後に都道府県等が汚染のおそれを判断し、土壌汚染調査命令が出て調査実施という流れでしたが、改正後では命令が出る前に先行して土壌汚染調査を行うことができ、変更の届出と併せて調査結果を報告できることになりました。
これによって計画的な土地の調査実施が可能となりました。(法第4条2項)

  • (改正前)
    ー従来の流れー
    土地の形質変更の届出
    都道府県等による汚染のおそれの判断
    調査命令の発出
    土壌汚染調査の実施
    土壌汚染調査結果の報告
  • (改正後)
    ー次の流れも認められたー
    土壌汚染調査の実施
    土地の形質変更の届出
    土壌汚染調査結果の報告
    ※ただし土壌汚染調査に不備、不足があると
    判断された場合、調査命令が発出される


土壌汚染調査についてはコチラ

改正土壌汚染対策法が2019年4月1日に施行されましたが、土地の形質変更の届出には影響が出るの?


影響があります。

ケース1)法第3条の調査義務について、一時的免除を受けた土地の場合

(改正前) 利用方法が変更される場合は届出を要するが、3000㎡未満の形質変更は届出の対象となっていない。
(改正後) 軽易な行為(変更面積900㎡未満など)を除き、届出を行い調査を実施する。(法第3条7項・8項)
(形質変更する範囲が調査対象地となる)



ケース2)有害物質使用特定施設の存在する工場などの敷地の場合

(改正前) 3000㎡未満の形質変更は届出の対象となっていない。
(改正後) 900㎡以上の形質変更を行う場合は届出の対象となる。
(有害物質使用特定施設から離れていても同一敷地内で形質変更する場合は届出が必要)
※但し、次のいずれにも該当する軽易な行為の場合は届出対象外となる。
○土壌の搬出が無い ○土壌の飛散・流出がない ○深さ50cm以上の掘削がない


土壌汚染調査についてはコチラ