剥離した塗膜を廃棄するために確認しておくべき有害物と基準値を教えてください。

最終更新日:2019/10/30

測定が必要な有害物の項目については、塗膜の処分委託先の受入基準や、公共工事なら特記仕様に示されている項目となりますので、発注者や塗膜の処分委託先への確認が必要です。
弊社に問合せ頂く場合は、PCB、鉛、クロムを対象項目として分析依頼を受ける場合が多いです。

(PCB含有廃棄物に該当するかの判定基準)
PCB含有廃棄物になるかどうかの判定基準は、令和元年10月11日に環境省から「ポリ塩化ビフェニル汚染物等の該当性判断基準について」と通知が発せられております。
その中で塗膜くずについてPCB含有廃棄物になるかの判定基準が示されています。

判定基準
PCBを含む液が自由液として存在しない場合 ・・・含有濃度0.5mg/kg以下
PCBを含む液が自由液として存在する場合 ・・・0.5mg/kg超のPCBが含まれた油が付着していないこと

この判定基準に一致しない場合はPCB廃棄物となります。
またPCB含有濃度が5000mg/kgを超える場合は、高濃度PCB含有廃棄物となります。

(特別管理産業廃棄物に該当するかの基準)
廃棄物処理法により、汚泥や鉱さい、燃え殻等について、有害物質を一定濃度以上溶出する場合は、特別管理産業廃棄物として、中間処理し無害化してからの処分か、遮断型埋立処分が必要となります。
汚泥や鉱さい、燃え殻等で特別管理産業廃棄物に該当するかの判定基準は次の通りとなります。

判定基準    
PCB ・・・0.003mg/L
・・・0.3mg/L
クロム ・・・1.5mg/L

この判定基準を超える場合は、特別管理産業廃棄物に該当となります。

(外部リンク)
ポリ塩化ビフェニル汚染物等の該当性判断基準について