溶存酸素って何?

最終更新日:2017/09/01

溶存酸素とは、水中に溶解している酸素の量のことで、代表的な水質汚濁状況を測る指標の1つです。
酸素の溶解度は水温、塩分、気圧等に影響され、水温の上昇につれて小さくなります。
酸素の溶解度が小さくなると同時に光合成の原料となる二酸化炭素の溶解度も低下して光合成速度が落ちるため、水中の溶存酸素濃度は低下します。
一方で、水温の上昇によって生物の活動は活発化し呼吸や有機物の好気的分解による酸素消費速度量が増加します。
一般に清浄な河川ではほぼ飽和値に達していますが、水質汚濁が進んで水中の有機物が増えると、好気的微生物による有機物の分解に伴って多量の酸素が消費され、水中の溶存酸素濃度が低下します。
溶存酸素の低下は、好気性微生物の活動を抑制して水域の浄化作用を低下させ、また水生生物の窒息死を招きます。
一般に魚介類が生存するためには3mg/L以上、好気性微生物が活発に活動するためには2mg/L以上が必要で、それ以下では嫌気性分解が起こり、悪臭物質が発生します。
悪臭に関しては弊社で分析しております。