工場内の正体不明の液体の調査
2019/01/10
お悩み解決実績
工場内で発見された正体不明の液体を特定したい!
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相談内容工場内から正体不明の青い液体が発見された。
保管中の安全性確認、廃棄にあたり正体が何者か調べて欲しい。
このまま捨てていいのだろうか。
問題点工場内での簡易検査の結果、強酸性物質(pH=0)と判明。
イオンクロマトグラフにて酸の正体は判別可能。
完全な内容成分の確認は出来ないが、主成分は判断できると思われた。
サンキョウ-エンビックスの
成分調査
成分の特定
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・イオンクロマトグラフ法を用いての主成分である酸の種類の特定。
酸性であり、金属成分濃度が高いと予測された。
・ICP発光分光分析法を用いて有害重金属類が含まれていないか
金属25種の溶液中濃度の測定。
測定の結果
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主成分の特定に成功。重金属類の検出は認められなかった。主成分はリン酸であった。リン酸58%の液体。
溶解金属はアルミニウムとホウ素が10mg/L以上の濃度で検出されたが、重金属類の検出は認められなかった。
「正体はリン酸の液体で、有害金属なし」
- 結論
- 「廃酸」の分類として処分可能な物質であると判明しました。取扱いに注意して、
廃棄していただきました。
今回使用した分析装置
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イオンクロマトグラフ液体クロマトグラフの一種で、陰イオン(塩化物イオン、硝酸イオン、硫酸イオン等)、陽イオン(アンモニウムイオン、ナトリウムイオン等)が測定できます。
当社では、主に排ガス中のSOX、NOX測定に使用されています。 -
ICP発光光度分析装置(ICP-OES)ICP-OESは金属成分を測定する分析機器です。項目としてはカドミウム、鉛、クロム、鉄、亜鉛などの様々な重金属類を同時に測定することが可能です。
また、当社では水素化物発生の前処理装置を導入しており、ヒ素、セレン等も高感度で分析可能です。
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